<3> この後精根尽き果てて動けなくなるまでヤらされます。
※R18です※
アレンの足の間に顔を埋めた神田は懸命に頬張っています。夫としての矜持とまだ若くそちらの性能にもそれなりに自信のあるアレンには負けられない勝負です。
負けじと神田を舌で愛撫するのですが何度達しても萎える気配のない神田の調子に徐々に遅れを取り始めています。
ましてや今日の彼は妙に積極的で、何時もだったらしないようなことまでしてくれます。
「うぁっ、」
悦い所を刺激されてアレンが小さく声を上げました。
思わず口を離すと改めて眼前に広がるのはなんとも淫猥な光景です。視線を奪われている間にも神田が挑みかかってきます。
その内に物足りなくなったのか、神田が体を起こしました。改めてアレンの上に乗り、既に暴発寸前のアレンのモノを自ら体内に導き入れます。
「ふ、ぁ、」
「くっ、」
恍惚とした表情の神田に対してアレンは余裕はありません。
上に乗った神田は自ら快楽を求め続け、小屋の中にはじゅぷじゅぷという水音と二人分の荒い息遣いが響きます。
既に何度も上り詰めた彼の腹には白い精が散っていました。先程互いに愛撫しあった時のこともあり既にそれは二度や三度の事では無いのに、それでも神田の動きが止まることはありません。
何度も挑みかかってくる神田に主導権を明け渡してしたいようにさせていたアレンも、遂に白旗を掲げました。
「神、田、ちょっと待って、お願いですからちょっと待って下さい、」
「…………」
アレンの声に目を閉じていた神田がゆるゆると目を見開きます。その間も腰の動きは止まることがありません。変わらず霞掛かった眼差しはアレンに合わせられるまでに少々の時間がいりました。
アレンが最初神田に押し倒された時にはまだ夕日も沈み切らぬような時間であったものが、いつの間にやら辺りからは獣の鳴き声が聞こえる程の夜中になっていたのです。
元々燃費が極悪のアレンにとって、夕食という補給も無しに交わり続けるにも既に限界です。支度されていた囲炉裏は所在無げに火を消しています。
「ご飯、ご飯食べさせて下さい、そしたらまだ付き合いますから! ね?」
そんなアレンの必死の訴えに、神田は。
「…………?」
アレンが何を言っているのか分からない、そんな顔で小首を傾げたのでした。
常であればそんな妻の様子を愛らしく思うアレンにも、今の状況でそれではまさに死刑宣告にも等しい事です。
「ひ、ひぇぇぇぇぇ!!!」
アレンが幾ら叫ぼうとも此処は人里離れた山奥。
誰の耳にも――――――目の前の神田にですら、です――――――届かぬその悲鳴は尾を長く引き、消えてゆきました。
アレンにだけ降り懸かった嵐が過ぎ去った、翌朝。
「うぅ…………ヒドい目に遭った…………」
ズタボロの姿で小屋の入り口からヨロヨロと出てきたアレンは川に向かいます。
「…………全然止めてくれないんだもんなぁ…………」
あの後もアレンの必死の懇願も虚しく、そして果てには懇願する気力体力すらも残らぬ程に絞り取られたのでした。朝方、遂に体力が切れたか動きを止め倒れるようにしてアレンの胸の中で眠り始めた神田は今布団の中です。
お陰で体力気力とも付き果て、神田に散々搾り取られたところはヒリヒリと擦過傷でも負ったかのように痛みます。
「何処にあんな体力あるんだろう、神田…………」
何時もだったら数度躰を繋げると疲れはててしまう筈…………とアレンは考えながら着物を脱ぎ落とし川に入ります。
ふ、と視線を巡らせた先には木の枝に止まる番の小鳥達。
チチチ、と小さく鳴く二羽を暫くぼんやりと見ていたアレンは、その内に一羽がもう一羽に後ろから圧し掛かったのを見て――――――
「あ――――――!!!」
それを見て、大声を上げました。小鳥達は驚いたのが飛び去ってしまいます。
そう、アレンはついつい忘れがちなのですが神田の本性は鶴。人間ではありません。
そして鶴に限らず鳥獣達は四季を問わず年中発情中の人間とは違い年に一度若しくは数度、子孫を遺す為の発情期があります。
「あぁ、そっか、そういうこと…………」
アレンは鶴の生態にそう詳しくはありませんが神田の様子からして神田も発情期に入ったと思っていいのでしょう。
であればあの盛大な痴態にも納得が行きます。人間が一年に分散させる欲求全てが一時期に集中しているようなものです。
ただ問題は、
「…………」
それが、何時まで続くかという事です。
あのペースで付き合わされたら間違いなく近い将来に死ねる自信があります。腹上死は雄の本懐かもしれませんがアレンはこんなに早くに妻を遺して死ぬつもりはありません。
どうしたものか、と答えなど知りようもない問題について考え込んでいたアレンは、今の彼を心底恐怖に付き落とす声に硬直しました。恐る恐る振り向きます。
「…………あれん?」
未だ夢の中のようなふわふわとした声と眼差し。
着物を肩から羽織った神田はアレンを認めてふにゃりと笑います。そんな妻の笑顔に、可愛い、愛しい、でも――――――! とアレンが逡巡している間に、盛大な水音があがりました。
どうやらまだまだ、嵐は過ぎ去ってなど居なかったようです。
合掌。
<完
そして初夏編に続く。
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