「…………、」

 頭が、痛ぇ。
 いや頭だけじゃなく全身だ。
 そして特に、下半身が。

「…………ん、」

 目を開く。
 いつもと違う天井。
 一瞬混乱しかけたが、直ぐに思い出す。
 此処はホテルで、それから、

 ――――――それから。
 あいつらと…………

「…………っ」

 顔に熱が集まってくるのをどうやっても散らせない。
 意識が覚醒するに従い全身の感覚が戻ってくる。
 まだ中に何か入ってるみたいだ。散々踏み荒らされたところが熱を持って存在を訴える。
 

 ――――――ズキン、


「っ!」

 モヤシが使ってたなんとか麻酔薬(麻酔なんて医者でもないのに普通に使って良かったんだろうか)が切れたのか、その、何度も奴等と繋がってた場所が鋭く痛んだ。
 そりゃ痛くもなるだろうな、とベッドの中で納得する。
 あんなのを何度も何度も…………
 って考えてどうする…………っ!!

 シーツに顔を押し付けて恥ずかしさをやり過ごしてから、顔を上げた。
 眠ってる人影は1、2、3…………三人分だ。
 一人足りてねぇ。

「?」

 誰だ、と考えながら、身体をそろそろと起こしてみた。
 大丈夫だ、いける。

 俺はベッドの真ん中にいて、両側を囲まれていた。
 まだ眠ってる奴らを起こさないよう注意を払いながらベッドを這う様に動いて、それから端から足を下ろし――――――


 べしゃ。


 て、転んだ。

「…………!」

 同時に、色々な所が激しく痛む。
 危く上げそうになった声を慌てて飲み込んだ。
 と、ドアの向こうから人の気配。
 一応は気にしてるんだろう、控えめな音で開けられたそこには――――――

「…………モヤシ、」
「って、神田!? ど、どうしたんですか!!」

 シャワーを浴びてきたんだろうモヤシがいた。まだ髪が濡れてる。
 俺は床から抱き上げられた。こいつの方がよっぽど小せぇってのに…………

「…………立てなかった」
「そりゃそうですよ、ああもう無理しないで下さい、薬も切れてるでしょう?」
「…………痛ぇ」
 
 半端なく、色んな所がな。

「神田…………」
「…………」
「ごめんなさい、初めてなのに四人となんて、辛かったですよね。でも…………」
 
 モヤシが、俺の頭を撫でてきた。
 最早疲れきっている俺は、抗う事も無く其れを大人しく受け入れる。

「…………愛してます」 
「…………、ん」

 知ってる。

「もうちょっと寝ませんか? 僕はたまたま目が醒めただけなんです」
「…………そうする」

 何時もの習慣で目が醒めただけだ。多分、まだ日が昇るか昇らないかだろう。
 モヤシにベッドに戻されて眠りに落ち――――――






 それから次に目が覚めたときには全員が起きていて、俺は寝姿を見詰められているという大変恥ずかしい目にあっていたわけで。
 恥ずかしまぎれに父上以外の頭をどついておいたがこの位は赦されるだろう。


  


 

 誕生日の日にあったこの事は忘れる事も出来ず、それから毎年のようにこんな思いをするようになるというのは、また別の、そして未来の話だ。


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