翌日。
オリエンテーションと面談のこの日、俺は席順という事で早速クロス先生に呼び出されていた。
…………こいつの研究室、滅茶苦茶煙い…………
煙草の煙が好きではない俺は少し咳をしながら先生の前の椅子に座った。
先生はそれまで吸っていた煙草を灰皿に押し付けてから、手元のバインダーを見た。
「神田は国立文系狙いか」
「…………はい」
「……………………、……………………」
いや、成績表見ながらそんなに沈黙しないでくれ。言いたい事は分かってるから!
「…………最近は就職も簡単になってきたぞ? 人生大学だけじゃねぇ」
こ、この野郎…………
爽やかな(嘘くさい)笑顔で言い切りやがった…………
…………まぁそう言われても仕方が無いくらいには俺の成績は残念な結果だ。
そもそも部活特待生として学費免除で入学して来た身、在学中に結果をと焦った結果学業が疎かになった事は否定できないし、しない。
「まぁ、そっちも考えとけ。以上。行っていいぞ」
「…………失礼しました」
「…………神田」
俺が立ち上がって一礼し背中を向けると先生が声を掛けてきた。
「はい?」
「まぁ、…………頑張れよ?」
何故疑問系。
またしても腑に落ちない思いをしながら、俺は研究室を後にした。