結局俺は二日ほど学校を休んだ。これ以上家に居て色々問い詰められるのも面倒なので(最初帰った時には祖母様が卒倒した。祖父様は以外に何も言わなかった。忙しそうにしてたからその所為かもしれない)早々に学校に行く事にした。
殴られたところが何処も青痣になるわ腫れるわで散々だったからだ。明らかに何かやらかしてきたとバレる。
まぁ今だって腫れは引いたが青痣はそのままでそれほど情況が好転したわけではない。
「「「あ」」」
昇降口で、上履きに履き替えようとした所で声を掛けられた。
振り向くと、其処に居たのは俺よりも尚酷い面の、三人だ。特に白モヤシ。色が白いから痣やら何やらがやたらと目立つ。
「来たんですか」
「来たら不味いのかよ」
「いや別にそーいうんじゃねーけどよ。昨日一昨日と休んでただろお前」
「お前らは普通に来てたのか」
逆に感心する。
「コムイにこってり絞られたんだよっ! ヒヒッ!」
「あ、お前の事もチクったから宜しく」
「おい」
やめろよ。
「…………そういやあの赤毛どうした?」
「赤毛ってラビ?」
「勿論病院に逆戻りです」
「何か監視厳重なトコに放り込まれたらしくて、面会謝絶」
だろうな…………。
ヒビが本当の骨折になってなきゃいいが。
「それにしても、優男がイイ面になってんじゃねぇか」
黒髪がニヤニヤ笑いながら言った。
優男…………。褒め言葉かどうか悩む所だ。
リアクションに困って黙っていると、モヤシが手を差し伸べてきた。
「?」
「一年のアレン・ウォーカーです。宜しく」
何を求められているのか暫く分からずに瞬いた。
「…………? 、ああ、」
それから漸く求められていることに気付いて、その手を握り返す。
握り返すと一瞬モヤシが目を見張った。
違和感を感じて声を上げる前に奴は元通りの表情で、強めに握ってきた。
痛ぇ。
「二年のデビット」
「二年のジャスデロ!」
そんな名前だったのか。
黒いのがデビットで、金色のがジャスデロか。
「…………友情を深めている所悪いんだけどね」
突然の声に振り無く。
そこには眼鏡を光らせている、コムイが居た。
「「「「!」」」」
「神田君。朝のHRが終わったら僕の所へ来るように。一時間目の教科担当の先生には許可を得てます。三人はHRに遅れないように。それからちゃんと一時間目も出るんだよ」
矢継ぎ早にそう言ったコムイは最後に一言添えて締めくくった。
「ちゃんと出なかったら新薬の実験台ね」
「「「!!!」」」
ダダダダッ!
コムイがそういった瞬間、まさに蜘蛛の子を散らす勢いで三人が逃げていった。
…………な、何だ? つか、新薬って…………
「神田君も、教室に行きなさい。もうじき予鈴が鳴るよ」
「あ、ああ…………」
「…………?」
「どうしたのアレン、手なんかじっと見て…………」
「いえ…………ただ、随分細かったなと思って…………」
「「…………?」」