矛盾と虚構の物語を紡ぐ人々と、
 彼等が生きる世界。



 神田ユウ

 日本の「七神」の一家、神田家の人間であり、日本人であり、エクソシスト。七歳で従兄の手引きによりティエドール元帥と接触、黒の教団に「保護」された。
 二つの神に祝福され同時に憎まれた存在。が本人は何処まで分かっているのか、或いは分かっている上でどうでもいいと思っているのかは周囲にも知れない。
 普段は何処かぼんやりとした天然気味な正確だが任務関連では異様に冷酷無比となる。そして知る者からは「悪夢の体現」と呼ばれる症状に陥ることが、稀にある。
 多重人格者ではないが、「少なくとも」三つの階層を持つ多層人格者。「悪夢の体現」は第三階層。
 幼少時は「層」の境目が曖昧だったが十代前半から中盤にかけて「層」の境目が誰の目にも明らかな程だった。が、ラビ、そしてアレンとの出会いで第一階層と第二階層が混ざり始めている。

「何処に居てどんな身の上だったとしても、俺のやる事は、目的は全く変わらない」



 ラビ

 ブックマン一族の跡取り。ブックマンJr。
 十六歳の時にブックマンと共に黒の教団側にやってくる。
 その時から年代の近い上に教団暮らしが長いエクソシストである神田を情報の仕入先に選び、くっ付いて回る。
 後にその神田がある意味で伝承上の存在のような「日本人」である事と多層人格という極めて稀な症状を持つ事が明らかになると、色々な意味で目が離せなくなった。
 初対面で既に無意識下で神田に一目惚れしていたが、それをアレンというライバルを得たことで急速に自覚することになる。

「恐ろしいもんだ。…………あいつ、どれだけの存在に『選ばれて』んだろうなぁ…………」




 アレン・ウォーカー

 イノセンスに愛されたエクソシスト。寄生型。養父を殺害した過去を持つ。
 初対面から奇妙な程に「本来ならイノセンスの敵である」神田に反感を抱き、そして同じ強さで「イノセンスに選ばれた、同じエクソシスト」である神田に惹かれている。
 それが自分の左腕による影響の所為だと、早い段階で気付いていた。が、そこで「真に彼を愛そう」と心に決め、ラビをライバルに回して戦う事を決意。
 神田の第三階層、「悪夢の体現」と遭遇した。

「この僕の左腕、イノセンスとは全く無関係に、ただの無力な一個人アレン・ウォーカーとして君を好きになるよ」





 リナリー・リー

 ティエドール部隊の三人を除いては最も神田と付き合いの長いエクソシスト。
 幼い頃は互いに遊び相手だった。神田が多層人格者である事を、誰に説明されるでもなく最初に感づいていた程聡い。 
 神田を弟のように、或いは兄のように想っている。
 味方である筈にも関わらず見境無しに攻撃してくる、非常に危険な「悪夢の体現」と遭遇して全く無傷で済んだ、唯一の存在。
 
「小さい頃から、ホント…………変わらないんだから」
 
 

 七神
 現七神一族当主。兼、序列第一位斎神家の当主。
 男系男児優先の一族において珍しい女性当主。
 男系の為彼女が子を為してもその子は斎神の名を告ぐ事は無い。
 本名は七神即位と共に放棄。秀麗な美貌は誰かを髣髴とさせる。

「…………だが次こそ過つまいぞ」



 ティキ・ミック
 ノアの一人。
 エクソシスト「神田ユウ」と接触、後に彼が日本人との確証を得て七神へと報告する。
 彼の存在について思うところがある。どうやって日本へ帰順させるかが現在の課題。

「――――――嘘だろ?」



 日本

 極東の小国。島国。
 現在では唯一、バチカンによる影響を直接・間接を問わず受けていない国。
 独自の価値観・文化を持ち神は八百万いると言われ、他宗教に非常に寛容。
 ただそれ故に、唯一神を掲げるカソリック(=バチカン・黒の教団)とは非常に相性が悪い。日本でカソリックは唯一「禁じられている」宗教である。
 人口はおよそ三百万、そしてその九倍のアクマが国内にいる。
 かつて異端と呼ばれ迫害されたノアとその十三人の子供達、そしてノアの友人たる千年伯爵を受け入れた。その功績を讃えられ、国内のアクマ・全てのノアの一族と千年伯爵は日本の国内にいる、七神の一族に支配される国民に害を及ぼす事も、アクマにする事も硬く禁じられている。
 その事から現在ノア側の立場である。が、基本的に他に関して無関心。ノア側ではあるが、自分達に危険が迫らない限り動かない。
 それはイノセンス・黒の教団側に大しても同じであり、攻撃されなければ守備に徹するだけである。


 七神一族

 姓に「神」の一文字を入れる、七つの家からなる一族。日本の支配者であり代表者。
 エクソシストともノアの一族ともまた違う、特異な「血」によって繋がっている。
 一族の間にも家名による序列があり、「神田」は上位に属する。
 序列最上位の家の当主が一族宗主となり、「七神」を名乗る。代々の「七神」は千年伯爵の「友人」でもある。



 多層人格

 解離性同一性障害、所謂多重人格ともまた一つ違う疾患。
 人格の切り替え、という訳ではなくまるで「人が変わったかのようになる」。
 解離性同一性障害とは異なり、第一以外の階層にいる際神田には全てそれらの事が知覚出来ており、それが自分自身の判断で行われたことだと断言している。
 ただ単純な気まぐれ、怒りによる発作、トランス状態とも言い切れないほどの破壊行動に及ぶ為疾患として認識された。


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