「おいぼうず、こっちだ」
「あ、はい!」
ギルドメンバー募集の張り紙を出して二日後。
何をどう間違えたのか、入ってくれるという人が見つかったという連絡をマスターから受けた。
馬鹿正直にも僕は募集の張り紙に初心者である事と余所者である事をしっかり書いてある。其れを見て入ろうなんて思うのはどんな人なのか、かなり興味がある。
マスターに連れられて、僕は隅のテーブルにやってきた。
「マスター、そいつがリーダー?」
そこにいたのは、若い男女二人組みだった。
「俺、ラビっす。メディックやってるさ」
「私はリナリー・リー。ダークハンターよ」
「あ、僕はアレンです。アレン・ウォーカー…………パラディンです」
にっこり笑って手を差し出す二人に、僕も手を差し出した。あ、よかった…………よさそうな人達だ。
師匠の所為で色々世知辛い体験をした所為で、性根の悪いような人は割りとすぐ見分けが付く。其の点この二人はそんな事がなさそうだ。
「それにしてもよかった、低レベルだと今入れてくれるギルドが無かったから…………私達もどうしようか悩んでたのよ」
「僕もそうなんです、だから自分で作っちゃえ、って…………」
「思い切った事するさね〜」
それから僕らは互いの身の上話をした。
ラビが他のギルドに加入していた事(これは初心者の僕にはとても心強かった。彼は冒険の経験が豊富だったのだ)、リナリーがつい最近まで公国薬泉院のメ
ディックであった事を教えてもらい、そして僕は正直に師匠の借金の話をした。すると彼らはその額に顔を引きつらせながら、「それは頑張らなきゃね
(な)…………」と言ってくれた。
「ん〜、だけど三人だとちょっとばかし心許ないさね…………」
「大体皆五人で組むものね」
「せめて後一人、前衛が欲しいなぁ」
経験豊富なラビと、薬泉院で数多の冒険者達を見てきたというリナリー二人が頷きあう。
「前衛、ですか」
「うん。正直そっち二人とも、あんまり攻撃得意じゃないだろ。ちなみに俺も一応殴れるけどそっちは期待しないで欲しいさ」
「うん」
「はい」
「ってなると、やっぱ火力のある奴がいいさね。ソードマンか、ブシドーでもいりゃあ完璧なんだけどなぁ…………」
ラビが腕を組む。
「前衛の知り合い、いるっちゃいるけど…………入ってくんないだろうなぁ…………」
三人で頭を抱えていたそんな時――――――
突然、店内が騒然とした。
<続>